
マイホームを購入する際に建売住宅を選ぶことには、メリットとデメリットの両方があります。そのため、良い点と注意すべき点を事前に把握して、自分に合った選択をすることが大切です。本記事では、建売住宅が向いている人の特徴も合わせて解説します。マイホームの購入を検討している人の参考になれば幸いです。
建売住宅を選ぶメリット
まずは、建売住宅を購入する4つのメリットを紹介します。
低コストで一軒家を購入できる
建売住宅は、注文住宅に比べて販売価格が安い傾向にあります。その理由の一つは、建売住宅がハウスメーカーの所有する分譲地に同じ規格で施工されるため、建材を一括で仕入れることができる点です。
まとめ買いによるコスト削減が可能となるため、建築費用を抑えられます。一方、注文住宅は施主の希望に沿って設計するため、建材の大量仕入れが難しく、コストが高くなりやすいのが特徴です。このように、建売住宅はコスト面で大きなメリットがあります。
内見してから購入できる
建売住宅は完成済みの物件が販売されることが多いため、購入前に内見が可能です。内見を通じて、外観や内装、間取りなどを事前に確認できるため、購入後のギャップを減らせます。
また、疑問点があればスタッフに質問できるため、納得したうえで購入の判断が可能です。対して注文住宅では、建築前の状態で購入を決める必要があるため、完成後のイメージがしづらいです。内見できる点は、建売住宅の大きなメリットといえます。
購入手続きがスムーズに進められる
建売住宅は、土地と住宅をセットで購入できるため、支払い手続きがシンプルです。通常、売買契約時に手付金を支払い、残額は住宅ローンで一括支払いすることができます。これにより、ローンの契約が1本で済み、手続きの負担が軽減可能です。
短期間で入居できる
建売住宅は、購入後すぐに住めるケースが多く、契約から約1〜2ヶ月で入居可能です。すでに完成している物件であれば、住宅ローンの審査が完了し次第、すぐに新生活をスタートできます。早く入居したい人にとっては、建売住宅の方が適しているでしょう。
建売住宅を選ぶデメリット
建売住宅には多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。ここでは、建売住宅を購入する際に考慮すべき2つのデメリットについて解説します。
間取りや設備を自由に選べない
建売住宅は、すでに建物が完成した状態で販売されることが多いため、間取りや設備を自由に選ぶことができません。注文住宅のように一から設計するわけではないため、家づくりの自由度が低い点がデメリットです。
未完成の状態で販売されるケースでは、一部の間取り変更や設備のオプション追加が可能な場合もあります。たとえば、壁を追加して部屋を仕切るなどの変更ができることもありますが、対応できる範囲には限界があります。
建物の構造や仕様を大幅に変えることは難しく、完全に希望通りの家にするのは困難です。そのため、間取りや設備にこだわりたい人は、条件に合う建売住宅を見つけるか、注文住宅を選択する必要があります。
家の外観に個性を出せない
建売住宅は、コストを抑えるために分譲地に同じ規格で建てられることが多く、外観のデザインに個性を出しにくいです。隣の家と似たデザインになることが一般的であり、オリジナリティのある外観を求める人には不向きといえます。
また、同じ区画内に複数の建売住宅が並んでいる場合、自分の家と他の家が見分けにくくなることもあります。長く住むマイホームだからこそ、外観のデザインに不満を持ったまま購入してしまうと、後悔につながるかもしれません。
そのため、建売住宅を選ぶ際には間取り図だけでなく、実際の建物を見て外観の雰囲気も確認することが大切です。
建売住宅が向いている人の特徴を紹介
最後に、建売住宅の購入に適している人の特徴を解説します。
コストを抑えて住宅を購入したい人
建売住宅は、注文住宅に比べて低コストで購入できる点が大きなメリットです。建材を一括購入し、同じ規格で建築することでコストを抑えられるため、より手頃な価格でマイホームを持てます。住宅購入の予算を抑えつつ、新築の一軒家を手に入れたい人には、建売住宅が適しています。
実際に見てから購入を決めたい人
建売住宅は、完成した状態で販売されることが多く、購入前に内見が可能です。間取りや設備を実際に確認し、住みやすさをチェックした上で購入できるため「想像と違った」という失敗を防げます。初めて住宅を購入する人にとって、実際に見てから決められる点は大きな安心材料となるでしょう。
早く入居する必要がある人
転勤や子供の入学など、短期間で新居が必要な場合、建売住宅は最適な選択肢となります。注文住宅では設計や工事に半年から1年程度かかるのに対し、建売住宅なら契約から1〜2ヶ月で入居が可能です。これは、すぐに新しい生活を始める必要がある人にとって大きなメリットとなります。
まとめ
建売住宅は、低コストで購入できる点や内見をしてから決められる点、購入手続きがスムーズで短期間で入居できる点など多くのメリットがあります。一方で、間取りや設備を自由に選べないことや、外観に個性を出しにくいといったデメリットも存在します。そのため、コストを抑えつつ実用的な住まいを求める人や、早く新居に入居したい人には最適な選択肢といえるでしょう。建売住宅の特性を理解し、自分のライフスタイルに合った住まいを選ぶことが大切です。